【個】という感覚
自分とは何か?
などという根源的な問いは
私ごとき
いくら考えても答えが出るはずもないのだが。
境界線の曖昧な私は
それが
自分の考えや感情なのか
それとも他者からのものなのかわからなくて
混乱したり
しょっちゅう気分が上がったり下がったり
周囲の環境の影響をモロに受けるタイプである。
日本人にはお馴染みの
[空気]ともいうあれ。
あれは、私ではないがあなたでもない。
その場全体が融合した何か、、、
心理学用語で集合無意識と呼ばれるものか。
その曖昧模糊としたあなたと私の狭間に、
揺らめくようにして立ち上がるのが自分なのかもしれない。
向き合う相手によって無意識のうちに
私の態度や振る舞いは変化する。
あならだってそうだ。
2人のときと3人以上に人数が増えていったとき、
私達のキャラは微妙に変化する。
この掴み所のないものの正体。
では[個]とは何だろう?
上記のとおり
私は長く
この自他の境界線問題が解決出来ずにきた。
簡単に他者の侵入を許し
強引に他者の領土を侵し
しかもそれが
普通の人間関係の在り方と
信じて疑わなかった。
それ以外に
より良い在り方があると知ったあとも
ではどうしたらいいのか皆目見当もつかず。
私は人当たりのいい人物を演じ続ける外なかった。
精神に異常をきたし
その状態でこれ以上生きることは出来なくなった時
私はその役を降りることにした。
否、降りざるを得なかった。
少しづつ
自分の気持ちを感じることが出来るようになり
自分で考え
自分のやってみたいことを書き出し
ハードルの低い所から挑戦し
行動してみてその結果を引き受けること。
上手くいってもいかなくても
先ずは行動した自分を褒め称え
失敗したなら
どうしたら良かったのか再度考え直してみる。
とてもとても
小さな一歩だけれど
そんなことを繰り返すうちに
[個]という感覚が掴めてきた。